自然と人が共にあるユネスコ・エコパークの里山、奥伊勢大台町。この地に1997年（平成９年）に創業した奥伊勢フォレストピアは、豊かな自然と心通うシンプルなおもてなしでお客さまをお迎えしてきました。自然の音しかしない贅沢がある、当施設での過ごし方をご紹介します。

 

三角屋根のロフトがあるメゾネット

ホテル、コテージ、キャンプと３つの泊まり方ができる奥伊勢フォレストピア。なかでも年齢を問わず幅広いお客さまにご利用いただいているのが、本館にあるホテルタイプの宮川山荘です。

全11室と小さなホテルではありますが、メゾネット、和洋室、洋室、和室の4タイプの部屋があり、全室間取りが異なっているのが特徴。またどの部屋も一般的なホテルよりもゆとりのある間取りとなっており、お客さまにお喜びいただいています。

特に三世代やグループのお客さまに人気なのが、最大7名が宿泊可能なメゾネットです。吹き抜けの天井にロフトを設けた二層式のお部屋で、階段を上がった先にあるロフトがリゾート気分を盛りあげます。このロフトは、奥伊勢フォレストピア本館の三角屋根にあたるスペース。他のお部屋に比べて天井が非常に高いのも、メゾネットルームの特徴です。

またメゾネットの一部には和室のご用意もあります。温泉上がりに浴衣でごろり、も贅沢な過ごし方ではないでしょうか。

フォレストピアがある奥伊勢大台町は伊勢茶の産地でもあります。ささやかながらお部屋に茶葉を用意しておりますので、和室でのくつろぎにご利用ください。売店には地元で200年続く元坂酒造の地酒もございます。

 

奥伊勢の暮らしの知恵を記した本

奥伊勢フォレストピア本館・宮川山荘にあるインテリアの多くは、創業時から大切に使いづづけてきたもの。特に木製の家具やオブジェは職人の手によるものが多く、使い続けられた味わいを空間にもたらしています。

実は創業時の宮川山荘には、お部屋に時計やテレビがありませんでした。これは「森に泊まる」というコンセプトのもと、自然の音だけしかしない贅沢をお客さまに味わっていただきたいという想いから。読書や静かな語らいが似合うのが宮川山荘です。

またお部屋には、地域の人々が育んできた自然と共にある暮らしを紹介する書籍をご用意しています。茶粥から始まる朝、清流宮川の鮎で一年中出汁を取っていたという川沿いの集落の話など、今となっては贅沢な逸話が紹介されているので、気になる方はぜひご一読を。特に山草・薬草の活用や伝承が多く紹介されているのが興味深いところです。

例えば生薬としても知られるイタドリやウツボグサ、オオバコ、サルトリイバラなどの活用法のほか、虫歯予防にクロモジの枝を噛んだり、できものの膿を吸い出すためにどの家庭でもツワブキを植えていた、骨折や捻挫の薬としてキハダの皮を炊き込んだものを塗っていたといった話など、さまざまな知恵や実例が紹介されています。

なお本の一部は売店での取り扱いもありますが、当時に比べて地域に自生する山草・薬草は少なくなっております。また素人の方は毒性のある植物と間違える場合がありますので、自然保護の観点からも採取はご遠慮いただければ幸いです。

地域の暮らしや伝承に触れた後は、奥伊勢フォレストピアの森を散歩したり、車や自転車で近隣をドライブ・サイクリングいただくのもおすすめの過ごし方です。上流に向かうほど透明度を増す清流宮川を眺めたり、当館からすぐ近くの北総門山でのプチトレッキングもよいでしょう。

小さなお子さま連れのお客さまには、釣り堀体験のほか、ナイトドライブや、夏季限定のホタル鑑賞ツアーに参加いただくのもおすすめです。特に暗闇の中をゆくイベントは、怖くも美しい夜の自然の魅力を私たちに伝えてくれます。

→心地よい山歩きとパワースポットの滝へ！北総門山トレッキングでウェルネス旅

→森と水の遊び

 

地産地消を楽しむ奥伊勢フレンチ

奥伊勢フォレストピア本館は、2階が山荘、1階がレストラン・奥伊勢宮川温泉という造りになっています。奥伊勢には珍しい天然温泉が湧いているのも当施設の自慢。またレストランでご提供するのは地産地消にこだわった奥伊勢フレンチです。冬季限定のジビエや、地域の有機農家から仕入れた珍しい野菜、南伊勢の地魚などを使い、素材を引き立てる味付が奥伊勢フレンチの特徴。地域貢献やSDGsに取り組む、二代目料理長の挑戦も応援いただければ嬉しく思います。

→新料理長が提案する、野菜を通じたSDGsな食体験

 

温泉や料理はもちろん、山の稜線に囲まれた眺めや美しい野鳥のさえずり、満点の夜空まで、自然を五感で味わう時間をお過ごしいただける奥伊勢フォレストピア。

自然の音だけしかない贅沢をお楽しみください。